年々増加している世界のIELTS受験者数

少し前まではイギリス、オーストラリア、ニュージーランド、
カナダの留学時にのみ必要とされていたIELTSですが、
アメリカ合衆国でもIELTSを採用する教育機関が増えています。

そして、最近では世界135の国と地域において、
約8,000の教育機関、国際機関、政府機関などでも採用されるようになり、
ここ数年でIELTSは世界的に見ても受験者数が急激に伸びているのです。

こうしたIELTSの受験者数の世界的な増加の背景には
人材流動化や経済のグローバル化などがあるようです。
またTOEFLがコンピューター試験になったことも影響しているかもしれません。

1999年には世界で10万人だったIELTS受験者が2011年には170万人に、
そして2014年には250万人となっており、19年間連続で増加していることになります。
北米、特にカナダでの受験者の増加が突出しており、
アラブ首長国連邦、インド、中国においても著しく増加しています。

日本においても受験者の増加が著しいIELTS

日本で英語のテストといえば昔からあるいわゆる「英検」及びTOEFL、
TOEICが主流と考えられていましたが、日本においても、ここ数年で
IELTS受験者数の伸びには著しいものがあります。

2005年には4,000人だったIELTS 受験者ですが、
2011年には2005年の4倍の16,000人になり、
以後年々増加し、2014年には31,000人にまで増えました。

2010年度から日本英語検定協会が運営に参加し、試験会場を増やしたり
運営体制の見直しをはかったことも影響しているようで、
日本英語検定協会が運営に携わってからの5年間で
IELTS受験者は約4倍の増加となっています。

英語の4技能が測れるIELTS

また、日本で社会人の英語力の指標となっているTOEICですが、
一般的なTOEICではスピーキング力が測ることができず、
(TOEIC S&W というスピーキングとライティングのテストも別途あり)
上級レベルの評価ができにくいなどという理由から
世界的に通用するものではないようです。

日本では社会人はTOEIC、学生はTOEICまたはTOEFLを受けるのが主流でしたが、
IELTSには留学のためのアカデミック・モジュールと
社会人向けのジェネラル・トレーニング・モジュールの2種類があります。

TOEFLは日本ではインターネットによるテストに全面移行し、
スピーキングテストもコンピューターのマイクに向かって話しますが、
IELTSは面談インタビューによるスピーキングテストになっています。

日本の大学入試でも採用されているIELTS

大学入試においても英語の4技能を図ることができる外部試験を導入する動きがあり、
そのうちのひとつにIELTSもあげられています。

また東京大学では入学後の英語力の総合的な測定のために
IELTS受験を必須としていますが、それ以外でも京都大学、大阪大学など
30大学以上において団体受験という形で導入されてきています。

今までは社会人の英語力はTOEICで○○点という評価基準でとらえられていましたが、
IELTSは世界共通なので、これからはIELTSでバンドスコア〇レベルという
評価基準になっていく可能性も大いにあるかもしれません。

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